2018年10月31日水曜日
2018年10月30日火曜日
DP-5000 ターンテーブル制御アンプ改変
つまり、また壊した・・・ ということです。
大阪ケーブル製のキャビネットも悪くはないのですが、DP-5000の木製キャビネットを自作で誂えようとと思い立ちました。
で、もう1台確保してあった、DP-5000で仮組をしました。
肝は磁気ヘッドの取り付けです。
垂直近接方式?というべきか・・・
土台は、ネットで探し当てた桐製のまな板(300x450x24mm;888円なり)です。
柔らかくて加工が大変楽です。Audio craft のロングアーム取り付けの位置を確認する穴を空けています。
うまくいきそうな予感・・・
ちなみに、こういうのもあります。
随分前に、SP-10用の試作で作った、桐製のまな板3枚重ねのケースです。さまになっているでしょ?
SMEのアーム用に穴を空けてます。赤外線タイプですが、ちゃんと回ってます。コンパクトなので、お出かけ用です。
私は、石橋を叩いて渡る(渡らない)タイプの人間ですので、最初から高価な桜集成材を注文したりはしません。慎重に位置合わせのためのを試作をくり返します。だから、大きな失敗はしません(はず)。
しかーし!!
うまくいきません。
ターンテーブル(TT) を静止させていても、制御アンプの FG Check Point (LM555の3pin)にポツポツパルスが見えます。手動で回転させると、TH、TLの方形波の基線がふらふら上下に揺れます。実際にモータードライブアンプ(MD)を繋いで始動させてみても、安定せず、止まったり高速回転します。DENON純正のスイングアーム方式では、うまく制御できるのは確認しています。スイングアーム恐るべし!か・・・ 何が悪いんだろう、直角に当たっていないんだろうか?アースの問題だろうか・・・
今までの経験をすっかり忘れて(のぼせ上がって)、あーでもない、こーでもない、とだらだらやっていたら・・・。あーあ、MDと+150VRegulatorをまたしても昇天させてしまいましたよ。
もう、壊れる場所はわかっています。
MDの上側SCT2450と、+側Regulatorのほとんどの素子の交換が必要です。
何回とばしただろうか・・・(がっくし)。
この際、金田先生のDP-5000純正に作り直す、いい機会と考え直して、TT制御アンプ全解体を決意しました。
純正といっても、リバースドライブは私は使いませんし、回転制御のロジックはBASCOM(ATmega168A)が使い勝手がいいので、そのままにします。正弦・余弦発振器も現状の回路でうまくいってるので、このままいきます。
電源電圧を+/-70Vにすれば、発熱もさがって、MDの昇天も防げるかと一石二鳥です。
私はトランスレスはやりません。RSコンポーネンツの、2x40Vac 300VAを購入しました。
でかすぎるかも・・・ でも、RSではこれ一択(しかも安い)ですし、なんとかケースに入った・・・
倍電圧整流で、+/-40VのAC電圧は+/-100V確保でき、Regulatorで+/-72Vになりました。
+/-5V Regulator用のトランスも、RSで購入しました(2x9Vac)。
さて、随分時間がかかりましたが、結果的にうまくいきました。
発熱も、以前より大分軽減しています。
実はここからが本文です。金田式DP-5000制御アンプをこれから作ろうとする方(たぶん、いないと思うが)のための私からの拙いアドバイス(このBlogを覗いている人もいないと思うが)を書きたいと思います(少しでも人の役に立つBlogじゃないと、意味ない・・・でしょ?)。
1.発熱対策
このアンプの発熱は半端ないです。「ほんのり暖かい」ではないです。当方はAC FANで空冷
していますが、やはりFANノイズがうるさいです。A級パワーアンプ並みの放熱器をお勧め
します。レコードを聴きながら、時々放熱器を触る癖がつくのは御免こうむりたいでしょ?
2.壊れるのは調整時が多い、と心得るべし。
ターンテーブルがビュンビュン回るのを「おお、回っとる、回っとる、イーヒッヒ」とうれしそうに
眺めていると、MD終段とReglatorが飛びます。また、MDがつながっているのに、TTが回転
しないのを放っておくとやはり飛びます(どちらも、磁気ヘッドからのフィードバックがないので、
MDが最大振幅で出力しているためと思います)。
3.電源部Sic Diodeの前には必ずシリーズ抵抗を入れること。
バーン、と吹き飛びましたよ。でも、私は何度も経験しておりますので、いっこうに平気です
(でも、最初の電源投入時は、ヘッドフォンかぶって、花火に点火するときみたいな姿勢です
が ^^;)。
調整時は、スライダックでじわじわ電圧を上げる癖がついているので、何事もないですが、
「できた!」と思って、いざ直に100Vかけると、バーン。指定のDiはSCS220AG(20A)ですが、
私のは血迷ったか、CREE C3D02060(2A)がついてました!。ヒューズはまったく頼りになり
ません。0.68Ωでいいみたいですので、必ず入れましょう。
4.位相制御量調整用のボリューム(VR;2kΩ)は7回転でない方がいいと思う。
耳で聞いて、最適ポジションなんて、私にはりわかりません。普通の4/5回転?ぐらいの半固定
VRが感覚的にもいいと思う。ストロボスコープをじっと睨んで調整するより、2現象オシロで確認
した方が、速度調整も位相調整にもわかりやすいと思う。
位相制御を掛けると、MD出力の波形がぐにゃぐにゃ曲がります。
これでいいのか!?
さて、3.の対策ですが、
金田先生の記述に、MDの正常回転のドライブ電圧は、8Vp、強制加速時には+/-60Vpとあります。
当方のは、うまく制御できているときは、起動時には大振幅(オシロでは一瞬;1秒以下みたい;なので何Vか判読できず)ですが、正弦波(他MDは余弦波)はクリップしておらず、きれいな波形です。33 or 44rpmで安定しているときは、オシロのx5レンジで3.0-3.2Vp-pですので納得です。
つまり、この状態であれば、TT制御アンプは成功といえるのではないか、と思います。
そこで、当方の考えた調整方法です。
肝は、Gain Control Amp(LM13600N)の1、16pinに繋がる抵抗と考えます。MJ2018の4、5月号の記事のとおりに作る方(33kΩ?)には、関係ないかと思いますが、当方の2台のMDには個別のLM13600Nがあてがわれていますので、ここは検討しなければなりません。
私は、LF356の出力(6pin;つまりY)とLM13600Nの1、16pinの間に50kΩのVRを挟みます。さらにMDの振幅を制限する目的でMDの入力に50kΩのVR(音量VRのように)を入れます。LM13600Nの出力(5、12pin)はオシロスコープで波形が観察できるように、またMDの出力波形も見れるように準備しておきます。
MDの入力を最小に絞って(MDの出力は0)、LF356からの抵抗値をそろりそろりと減らしていくと、
LM13600Nの出力(5、12pin)に波形が現れます。次に、MDの入力VRをあげていくと、TTが回り始め、この二つのVRを交互に動かして、定常回転まで到達したときに、MDの出力が16Vp-pとなるようにすれば安全に調整できます。Stopを押してTTの停止するのを待って、再起動時の振幅が歪まなければ完成です。MD入力部のVRは外して直結、LF356からのVRの抵抗値を測って、固定抵抗に交換です(sin、cos振幅を揃える必要があるかは、当方はわかりません)。実際には、50kΩでは足らず、62kΩが必要でした。
これで、起動は1秒強で定速に達するようです(起動時にモーターがビビッ、と鳴きます)。
位相調整はオシロで見て、33、44rpmの速度を少し緩速どちらかに流れるようにしておいて(つまりCD4059AのClockとLM555のFGを比べてみながら)、位相調整VRを回していくと、すっと吸い込まれるようなポイントがあって、さらに回していくと、左右に振動するようになります。私は、ちょうど振動が始まるポイントから少し多い目のポジションに設定していますが、これが正しいのかどうか、わかりません。
以上でおしまいですが、長々とした文章のみではとってもわかりにくいと思いますが、あしからず。
ところで、DP-3000/5000のターンテーブル上面の例の突起(スタビラィザーAT666の邪魔になるやつ)ですが、私のは大阪の加工業者を見つけて削ってもらい、満足しています。まだ、型枠?があるようなら、そこそこの値段でできるかも知れないので、連絡していただければ紹介します。
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